• 読書メモ:調理場という戦場

    Posted on 8月 17th, 2009 haru No comments
    調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (幻冬舎文庫)
    調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (幻冬舎文庫)
    • 発売元: 幻冬舎
    • 価格: ¥ 630
    • 発売日: 2006/04

    ★★★★☆

    「フランスのレストランで修行をし、帰国後自分の店を構えた」
    言葉にすればそれほど珍しい話ではない。
    しかしその中身は、激しく濃厚な経験の日々である。

     著者はコート・ドールのシェフ斉須政雄氏。
    23歳のときに、言葉もろくにわからない状態で
    フランスに渡りお店に入る。
    言葉も文化も作法も異なる異国での奮闘の日々。
    読んでいるだけでも短期間で非常に多くの
    血肉となる経験をしているのがわかる。

    • 大切なのは、簡潔であり、清潔であり、人間性があるということです。
    • 「整理整頓がなされていることは、仕事がきちんとなかれるための基本なのだ」ということが、このお店に来てよくわかった。乱雑な厨房からは、乱雑な料理しか生まれない。大声でわめきたてる厨房からは、端正な料理は生まれない。
    • そしてその「好きだから」という考え方で行動すれば、当たり前の日常で、みんなが楽しくやれるんだなぁということも、ほんとうによくわかりました。
    • だからこそ、毎日試していないといけないなぁと思っています。
    • 生き方は才能が発芽するためのバリアのようなものでしょう。

     後半は、斉須氏の料理人としての仕事観のようなものにも触れられる。
    読むと、他の仕事との共通点、違いがわかる。
    一生料理人としては働かない気がするので、
    その職業の人の考え方を学ぶことができるのはおもしろい。

     料理人という職業も、クリエイティブさが求められる仕事だという意味では
    他の仕事と同じだし、掃除や整理整頓が基本であること、
    一人ですべてができるわけはないので、チームワークが必要とされることも同じだ。
    そんなひとつひとつの事柄に対し、斉須氏の考え方が述べられている。

     人の人生を追体験できるのが、本の醍醐味だと思う。
    おもしろかった。★4つ。

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