• 読書メモ:編集者という病い

    Posted on 9月 2nd, 2009 haru No comments
    編集者という病い (集英社文庫)
    編集者という病い (集英社文庫)
    • 発売元: 集英社
    • 価格: ¥ 650
    • 発売日: 2009/03/19

    ★★★★☆

     見城徹という鬼才

     鬼才なんて言葉めったに使うことはないのだが、この言葉がふさわしいと感じた。
    編集者という職業は、作家に比べて表に出て来ることが少ない分、
    どういうことをしているのか、わかりにくい。
    しかし、これが編集者というものか!と認識を新たにした。

     尾崎豊、坂本龍一、宮本輝、村上龍、石原慎太郎、五木寛之。
    様々な分野で活躍する人々と濃密に、それもハンパなく濃密な付き合いをしている著者。
    表現者という、ある種心に歪みを抱えた人々の心に深く切り込み、
    この人になら任せられると思わせること。
    そういう関係をいかに築くことができるかが、編集者のキモなのだと著者は言う。

     しかし一方で、これは異常だと感じる。
    こんな人付き合いを100人単位の人間と持っているなど、普通精神が持たない。
    と思ったら、著者は筋金入りの不眠症で、耳鳴りも止まらず、心臓も悪いらしい。
    そして当然、全ての編集者が彼のようなやり方ができるはずもない。
    まさに「編集者という病い」。いいタイトルだ。

     様々な媒体で書かれた記事の再録も多く、エピソードの解説の重複も多々見られる。
    しかしなお、一読の価値がある。★4つ。

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