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読書メモ:自衛隊秘密諜報機関
Posted on 10月 8th, 2009 No comments- 自衛隊秘密諜報機関―青桐の戦士と呼ばれて
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- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2009/06
★★★★☆
自衛隊秘密諜報機関
佐藤勝氏によりインテリジェンスという単語も一般化した感がある。
現代においても、CIAを挙げるまでもなく、諜報活動、
いわゆるスパイ活動は諸外国においては当たり前に行われている。日本ではどうなのだろうか?
戦時中は自衛隊陸軍中野予備校が有名だが、
戦後についてはあまり知られていない。
というか私はよく知らない。本書の著者阿尾氏は、戦後の日本、台湾、中国を舞台に諜報活動を繰り広げてきた。
80歳を超え現役を引退した著者が、当時の活動の内容を語っているのがこの本である。スパイもの、というジャンルに対する興味もさることながら、
舞台が日本の近い過去ということもあり、かなりワクワクしながら読めた。
語られていないことも当然多いのだろうが、それでも余りある、興味深い話が多かった。以下、メモ。
- 「いつも何かをしてあげたい」と思う心。もしかしたら、これこそが諜報要員としての私の最大の武器だったかもしれない。
- 一ヶ所に、一週間以上滞在しなかった。
- ホテルは事前に調査されるので、予約制しなかった。
- 中国国内の飛行機も、前述の理由から予約しなかった。
- 常に相手の立場を考え、地元の人々と心からつきあうようにした。
エピソードについては紹介しない。
興味がある人は読んでみてほしい。★4つ。関連:
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読書メモ:本当はヤバくない日本経済
Posted on 10月 5th, 2009 No comments- 本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々
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- 発売元: 幻冬舎
- 価格: ¥ 1,470
- 発売日: 2009/04/23
★★★★☆
「外需依存型国家である日本は、円高の影響で輸出企業が壊滅、経済破綻する!」
よく吊り広告などに載っていそうで、なんとなくそうなのかなぁと
思ってしまうようなフレーズだが、実は四重に間違っているらしい。
その間違いとは、以下の通り。- 日本は他の先進諸国に比べて外需依存型じゃない
- 実効為替レートではまだ円高というほど円高ではない
- 輸出企業に影響への打撃は円高よりも需要減が大きい
- 通貨高で破綻した国はない(逆はある)
それぞれの主張はデータに基づいていて、説得力がある。
逆に、マスコミの議論の粗さが目立つ。
まぁ、マスコミはキャッチーな話の方が目を引くので、
正しさは二の次なのだろう。マスコミの報道を見ていると、過去5年に数回は日本は崩壊していそうだが、
実際はなんとか踏ん張りつつがんばっている。
マスコミは、なぜ適当な理屈で悲観的な話ばかりしたがるのだろうか。1.経営者は給料を抑えたい
→「経営環境は厳しい厳しい」と言っておきたい
→マスコミのスポンサーは企業(のトップ)2.悲惨な話の方がウケるから
3.単に自虐好き/けなすのが好き
4.どっかの陰謀
まぁ検証できないのでどれでもお好きなもので。
マスコミの情報を鵜呑みにするのではなく、
データに基づいた知識を得ておくのは良いこと。
話もわかりやすいし、良い本だと思う。★4つ。関連:
- 良い経済学 悪い経済学 ★★★☆☆
- 日本の選択 ★★★★☆
- 隷属国家 日本の岐路 ★★★★★
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読書メモ:エコノミック・ヒットマン
Posted on 9月 19th, 2009 No comments- エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
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- 発売元: 東洋経済新報社
- 価格: ¥ 1,890
- 発売日: 2007/12/14
★★★★★
金融危機で陰りを見せているとはいえ、いまだアメリカは
世界全体に対して大きな影響力を持っている。
その影響力は、一体どのようにして作られてきたのだろうか?方法の一つは、世界一を誇る軍事力だろう。
しかしそれは、あくまで最後の強行手段である
この本では、もう一つの力である経済力により、
他国を支配下に置く方法について書かれている。その方法とは?
簡単にいうと以下のような流れだ。発展途上の資源国にアメリカが乗り込み、
融資を受ければ飛躍的な高成長を見込めると口説いて、
大規模な近代化の開発を行う。請け負うのは当然アメリカ企業。
その恩恵は一部の富裕層のみに流れ、貧富の差は拡大。
しかも、飛躍的な高成長は続かないので債務不履行に。
するとIMFや世界銀行が入り、国としての自由は奪われる・・・ポイントは、全てが合法的に行われているということだ。
コンサルタント、建設業、製造業。それぞれは企業活動を行っているだけだが、
結果としてアメリカ帝国の支配を強めるための駒の1つとなっている。
このやり方を、著者はコーポレートクラシーと呼んでいる。もう一つのポイントは、普通の国は債務不履行になるような投資はしないが、
アメリカは違うという点だ。これはひとえに、ドルが基軸通過だからである。
この点については北野氏の隷属国家 日本の岐路に詳しい。著者は、このアメリカの世界帝国化を請け負う、
エコノミック・ヒットマン(EHM)として長年働いてきた。
しかし、自らの行ってきた仕事がいかに世界を歪めているかに気づき、
本書でこの仕組みを告白している。- 世界の全人口のうち、もっとも裕福な国々に住む上位五分の一の層と、もっとも貧しい国々に
住む下位五分の一の層との所得を比較すると、一九六〇年には三〇対一だったが、
一九九五年には七四対一にまで格差が広がった。 - もしアメリカの債権国のどこか(たとえば日本や中国)が、
債務返済を求める決定をしたら、状況は劇的に変化する。
アメリカは一瞬にして、きわめて危うい状況にいることに気づくだろう。 - 現代の帝国の本当の筋書きーつまり絶望的な状況の人々から搾取する、
歴史上もっとも野蛮で、利己的で、最終的には事故破滅的な資源簒奪を実行する
コーポレートクラシーの物語ーは(中略)あらゆる点で私たち自身の問題なのだ。 - NBAゼネラル・エレクトリック社の、ABCはディズニー社の、
CBSはヴァイアコム社の傘下にあり、CNNは巨大な複合企業
AOLタイムワーナーの一部である。
新聞や雑誌や出版社の大半は巨大な国際企業に所有され、操作されている。
メディアはコーポレートクラシーの一部なのだ。
平和な日本に暮らしているからこそ、
資本主義の暗い一面はぜひとも知っておくべき。
最後の1/4程だけでも読む価値がある。
オススメ。★5つ。関連:
- 隷属国家 日本の岐路 ★★★★★
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読書メモ:コークの味は国ごとに違うべきか
Posted on 5月 24th, 2009 No comments- コークの味は国ごとに違うべきか
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- 発売元: 文藝春秋
- 価格: ¥ 2,000
- 発売日: 2009/04/23
★★★★☆
The World is not flat
The world is flat(フラット化した社会)は、
トーマス・フリードマンによる「テクノロジーにより
国境を越えた社会のつながりが広がっていること」を示す言葉。一方本書の著者ゲマワットHBS教授は、
世界はまだグローバル化しておらず、
セミ・グローバライゼーションの段階に留まっている。
そして数十年はこのセミ・グローバライゼーションの状態が続くと述べる。
つまり、本書の内容を一言でいうと「The world is not flat」だ。実際に社会を見てみると、グローバル化は限定的なものである。
GDPに対する貿易の額は、アメリカでも10%程度というのが
クルーグマン教授の示すことだし、本書でも「ほぼ10%」という見方が
示されている。なぜか。
隔たりがあるからである。
その隔たりを、本書では4種類に分類している
CAGE(Caltural,Administrative,Geographical,Economic)。
こういった隔たりを考慮せずにただ「グローバル化」と息巻いても
うまくいきませんよ、というのが本書の主張だ。ではどうすればいいか、に関しては詳細に書かれているので読んで欲しい。
タイトルにある通り「コークの味は国ごとに違うべきか」という点については、
「Yes」という答えになるのだろう。
世界はグローバル化しているのだから、同じ商品同じ広告同じ戦略で行けばOK、
なんて話はないということだ。
内容はすばらしいが、マジメに読むとかなり時間がかかる。
私も、世界はまだ大部分がflatではないと思った。★4つ。関連:
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読書メモ:フラット化する世界(上)(下)
Posted on 4月 13th, 2009 No comments- フラット化する世界 [増補改訂版] (上)
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- 発売元: 日本経済新聞出版社
- 価格: ¥ 2,100
- 発売日: 2008/01/19
- フラット化する世界 [増補改訂版] (下)
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- 発売元: 日本経済新聞出版社
- 価格: ¥ 2,100
- 発売日: 2008/01/19
★★★★☆
有名な本書だが、今ごろ読んでみた。
内容は伝え聞いて知っていた通り。ネットの発達により世界の距離が縮まり、また距離を超えた仕事のアウトソーシングも進行している。このことを「フラット化」というキーワードで述べているわけだが、その要因を大きく3つにまとめている。
PC1台あれば、距離を超えて世界中から情報を手に入れ、コミュニケーションを取ることができるような「場」ができたということ、その場を利用する「人」が爆発的に増えたこと、その人たちが場の新しい「使い方」を身につけ始めた、という3つである。本書ではこのこと「三重の収束」と呼んでいる。
確かに、「場」はできた。日本はインフラも十分発達していて、ユーザーもブロガーも非常に多い。しかしこの「フラット化」を活用している人は非常に少ない。それは言語の問題があり、またフラット化の恩恵に預からなくても日々暮らしていけるという環境の要因もあるだろう。扉が開かれている。では、その扉はどうすれば開くのだろうか。
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読書メモ:隷属国家 日本の岐路
Posted on 3月 20th, 2009 No comments- 隷属国家 日本の岐路—今度は中国の天領になるのか?
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- 発売元: ダイヤモンド社
- 価格: ¥ 1,575
- 発売日: 2008/09/04
★★★★★
著者はメルマガ「ロシア政治経済ジャーナル」の著者北野氏。ニュースを追っているだけではわかりにくい国際問題について、考え方を与えてくれる本。
日本の財政、外交、食料、エネルギーなどの各トピックについて、現状の問題点の指摘だけでなく、今後取るべき方策の提言まで踏み込んで行っている。その現実性についても、過去の他国の実例を引いているため、説得力がある。
メルマガの方では、時事問題のに見方をリアルタイムで知ることができる。イラク戦争やグルジア問題などについて様々な予言をしていたが、かなり的中していた。こちらも合わせてオススメ。
本もメルマガもかなり読みやすく書かれているため、お手軽に楽しんで国際感覚を養うことができる。しかし決して内容的が薄いということはない。多くの人に読んでもらって損はない、と思える数少ない本。★5つ。
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読書メモ:2015年の日本—新たな「開国」の時代へ
Posted on 2月 4th, 2009 No comments- 2015年の日本—新たな「開国」の時代へ
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- 発売元: 東洋経済新報社
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2007/12
★★★★☆
似たテーマの本として「大予測 日本の3年後、5年後、10年後」を以前読んだが、今回のこちらの本の方が頭に入りやすかった。その理由としては、全編の内容が関連しあっている(互いに言及もある)こと、章毎のまとめがあること(結構大事)、一つの項目についての説明が豊富で具体的であることが挙げられる。
内容は、1〜2章で日本の現状と今後の説明、3章で日本と似た境遇だが成長を続けているイギリスの事例紹介、4章以降は「新たな開国」の提言。
主張はクリアで、これまでの日本は1億人という均質な市場のみを見ていても成長してこれたが、今後は労働人口も総人口も減っていくため、成長を見込むことはできない。非製造業もグローバル化を考えないといけませんよ(第三の開国をしましょう)、ということ。
データも豊富で、国際競争力を持つ人材育成のために大学を強化すべき、外国観光客の地域へ直接誘致を伸ばすべきなどの主張にも説得力がある。
ただし、金融危機以前の本なので、かなり前提条件が変わってしまった。イギリスは大きく沈み込み、「イギリスを見習おう」とは言いにくい状況になった。日本の強みとは何なのか、考え直す材料ともできるだろう。
全体を通じて、読む価値はある。★4つ。
関連エントリー:
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読書メモ:日本の選択
Posted on 1月 20th, 2009 No comments- 日本の選択
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- 発売元: 講談社インターナショナル
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2007/03/01
- おすすめ度

★★★★☆
知日派のイギリス人2人が日本の将来について熱く語りあっている対談本。著者は「日はまた沈む」「日はまた昇る」の著者ビル・エモット氏と、ピーター・タスカ氏。
やはり日本人とは異なる視点で語っているのが興味深い。例えば、二人ともが日本の財政に問題ないと考えている。財政赤字はほとんどが対内的なものなので気にするな。貯蓄はいずれ使われるので、財源は自然と豊かになるから、財政は現状維持で問題なし、むしろ問題は増税を示唆して消費に水を差すことの方、というのだ。自分がマスコミの情報を鵜呑みにして、あまり自分で考えていなかったと気付かされた。
二人の意見は他にも共通点があり、例えば中国を好ましく思っておらず、日本にアジアでのリーダーシップを取って欲しいと考えていること。そして、日本が今後成長を伸ばすには、国内市場だけでなくグローバル市場を相手にしていくべきということなど。
イギリスは、過去に栄えた国で最近は落ち込み気味、という印象があるが、実はここ10年程3%近い経済成長を続けている(金融が原動力なのでダメージもでかいが)。従って、現在の日本がイギリスから学ぶべき点があるとすれば、それは何なのか。そういう点からも読むことができる。
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