• 読書メモ:脳は眠らない

    Posted on 9月 12th, 2009 haru No comments
    脳は眠らない 夢を生みだす脳のしくみ
    脳は眠らない 夢を生みだす脳のしくみ
    • 発売元: ランダムハウス講談社
    • 価格: ¥ 2,310
    • 発売日: 2006/03/16

    ★★★★★

     脳科学の歴史と現在に至る流れを、ジャーナリストである著者が研究者たちを取材し、まとめた本。

     研究者が書いた本ではないので、一つの立場からの見方だけではなく、
    複数の考え方について紹介されており(前に紹介した「夢に迷う脳」の内容も含まれている)、
    意見の対立についても書かれている。
    例えば、古典的なフロイト心理学派の夢分析と、精神医学からの夢の見方との対立など。

     トピックとしては

    • 夢が脳のどこから発生しているか
    • 夢の持つ機能
    • 明晰夢(「これは夢だ」とわかっている夢)

    など。特に夢の機能については一読の価値あり。

     睡眠が、記憶の形成や学習に重要な役割を果たすのは広く知られている。
    これは人間だけでなく動物にも当てはまるらしい。
    例えば、鳥は眠っているときにも歌を歌い(脳の活性で測定)、
    それによって上達しているそうだ。

     人間も、音楽家やスポーツ選手は、練習の1,2日後にパフォーマンスが向上するが、
    これは睡眠にが関わっているらしい。
    夢は現実の復習やリハーサルでもあるのだ。

     睡眠が大事だというのは誰もがわかってはいるだろう。
    この本を読むと、なぜ大事なのか理解が深まり、また興味もわく。
    夢や睡眠についての本の中でも、内容も網羅的でかつ読みやすい。
    とてもおもしろかったので★5つ!

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  • 読書メモ:海馬/脳は疲れない

    Posted on 9月 12th, 2009 haru No comments
    海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス (ほぼ日ブックス)
    海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス (ほぼ日ブックス)
    • 発売元: 朝日出版社
    • 価格: ¥ 1,785
    • 発売日: 2002/07/10

    ★★★★☆

     池谷裕二と糸井重里の対談本。サラッと読める。

     脳は誰もが持っている、それでいて何をするにも最も重要な器官である。
    その性質や仕組みについて、もっと知りたいと思って読んでみた。

     脳については
    「一般に信じられているけれども、脳科学の研究結果とは異なっている」
    というケースがままあるようだ。
    例えば睡眠について。

     普通の人は、「睡眠中は脳は休んでいる」と信じて疑わない。
    しかし実際は、寝ているときも、脳は活発に活動しているそうな。

     例えば、記憶の固定。
    これは主に睡眠中に起こっているため、
    暗記物はきちんと睡眠を取った方が成績が良くなるそうなのだ
    (一夜漬けは記憶に残らないというのは本当らしいですよ)。

     特にレム睡眠中は、その日にインプットした情報を高速に追体験して、
    海馬が情報の要不要を取捨選択しているそうな。おもしろい。

     こんな「へー」的なマメ知識や、日常生活に取り入れられそうな
    ノウハウもてんこ盛りでおもしろかった。★4つ。

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  • 読書メモ:記憶力を強くする

    Posted on 9月 12th, 2009 haru No comments
    記憶力を強くする—最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)
    記憶力を強くする—最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)
    • 発売元: 講談社
    • 価格: ¥ 1,029
    • 発売日: 2001/01

    ★★★★☆

     「歳をとると記憶力が悪くなる」「歳をとると物忘れが激しくなる」
    というのは良く聞かれるフレーズだ。
    しかし「それは誤解」と著者は言う。

     確かに歳をとると、神経細胞の総数は減っていく。
    しかしシナプスの数は逆に増加していくというのだ。
    このことは、歳をとると記憶容量は大きくなることを示している。

     ただ、年齢によって得意とする記憶の種類が変化するのだ。
    若いうちは、脳は丸暗記のような記憶に適している。
    それが歳をとるにつれ、丸暗記の能力は下がるが、
    その代わりに論理だった記憶能力(エピソード記憶)が発達していく。

     つまり年齢によって得意とする記憶の種類が変わるだけなのだ。
    従って、歳に応じた記憶の仕方をすることが重要だということになる。

     これだけでもかなり興味をそそられるのが、他に眠りや夢に関する記述もあり、興味深い。全体を通じては、まとめるのがうまく文章もわかりやすい。

     記憶は誰の生活にも密接に関わり、避けることはできない。
    脳についての知識は、知らないと損だと思う。★4つ。

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  • 読書メモ:ゆらぐ脳

    Posted on 6月 23rd, 2009 haru No comments
    ゆらぐ脳
    ゆらぐ脳
    • 発売元: 文藝春秋
    • 価格: ¥ 1,300
    • 発売日: 2008/08/07

    ★★★★☆

    最先端の脳研究と池谷氏のグチ

     最先端の脳の研究内容の紹介と共に、池谷氏の独創的な脳研究へスタンスが
    かいま見られる。

     そのスタンスは、脳研究の主流である分子生物学的な考え方から離れる。
    「仮説の検証」というからも一歩距離を置き、
    意図せずに得られる「偶然」の結果を、意図的に起こしやすくしている。

    • 目的を明確に定めたら分からなくなることも多いのではないのか
    • ともかく何が起こるか分からないから、いろいろ試してみなければ
    • 他分野の発表にこそヒントが転がっていまる
    • 私のモットーは「科学的な論理を詰める」よりも
      「好奇心」を先に走らせること

     他にも、一般に信じられている学説が実は覆されているというトリビアも。

    • 男女の一日に使用する単語数は女性が3倍多い、わけではない
    • 脳梁の太さは女性の方が太い、わけではない

     脳梁の話は思い切り信じてました。

     池谷氏の著書は昔のものから読んでいるが、Scienceの、
    しかもarticle(すごいやつ)で論文が掲載されたりと、
    研究者として着実にステップアップしているようだ。

     思考も徐々に変化しているのが読み取れ、過去の著作を読んでいる
    人にとってはおもしろいところだろう。
    そうでない人にとっては、脳と科学について軽く読める本
    (本人は「グチを集めた」と言っている)。★3つ寄りの4つ。

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  • 読書メモ: 科学と方法

    Posted on 11月 22nd, 2008 haru No comments
    科学と方法—改訳 (岩波文庫 青 902-2)
    科学と方法—改訳 (岩波文庫 青 902-2)
    • 発売元: 岩波書店
    • 価格: ¥ 798
    • 発売日: 1953/10

    ★★★☆☆

      1955年出版だけあって装丁も仮名遣いも超シブい。アイデアのつくり方からの孫引きで読んだのだが、著名な数学者であるポアンカレもアイデアのつくり方と共通することを述べているのを確認した。

     すなわち、数学のアイデアであっても、考え抜いて煮詰まった後に気分転換で別のことをしているふとした拍子に(コーヒーを飲み過ぎて寝れなくてウトウトしてたとき、旅行先で馬車に乗るときに踏み台に足を乗せたとき、通りを横切っているとき)突然アイデアがひらめくという経験をしているということだ。これをポアンカレは、「無意識の活動」の重要性として説明している。

     ぶっちゃけ他の部分はとっつきにくそうだったので流した。

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  • 読書メモ:したたかな生命

    Posted on 10月 28th, 2008 haru No comments
    したたかな生命
    したたかな生命
    • 発売元: ダイヤモンド社
    • 価格: ¥ 1,680
    • 発売日: 2007/11/16

    ★★★★☆

     生命の持つロバストネス(頑丈さ)には、知れば知るほど感心させられる。この生命が進化の末に獲得してきたロバストネスの仕組みについて、それを実際に技術として実用化した例を交えながら説明されている。

     内容は下のようなもの。

    • システム制御方法:netative/positive feedback, feedforward
    • 冗長性、多様性、モジュール構造、デカップリング
    • ロバストネスのトレードオフ

     長年の進化の果てに獲得された仕組みだけに、感心させられる例が多かった。

     他に、生命の仕組みを技術として用いている例を紹介している本としては、赤池学氏の「自然に学ぶものづくり」「昆虫力」などがある。★4つ。


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  • 読書メモ: 光と物質のふしぎな理論—私の量子電磁力学

    Posted on 6月 3rd, 2008 haru No comments

    発売元: 岩波書店
    価格: ¥ 1,050
    発売日: 2007/06

    posted with Socialtunes at 2008/06/01

     

    ★★★☆☆

    QED(量子電磁力学)の内容を、ノーベル賞物理学者のリチャード・ファインマン教授が素人にもわかるように説明した講義の内容。こんな硬派な内容なので、量子力学に多少なりとも興味がある人以外には全くオススメできない。多少興味がある私でも、ファインマン図には興味が湧かず、途中からどうでも良くなった。

     とはいえ、へぇ〜な情報も色々と含まれていた。私の記憶に残ったのは以下の点。小学校で習うことは、近似であって正確ではなかったのだな、と。

    • 光は最短経路しか進まない、のではない!直進以外にも、考えられる全ての経路を進みうる(最短とそれに近い経路以外は互いにキャンセルされ、寄与が小さいだけ)
    • 鏡も、最短距離一点だけで反射するのではない!
    • 鏡を最短距離の部分だけを小さく残しても、反射する光は弱くなる!
      →他の部分も反射に寄与している
    • 二重スリットで「波束が収縮」する問題は、「粒子の存在確率は、最初の状態と最後の状態を正確に定義する必要がある」と考えると当たり前になる
    • 一枚目のスリットを通過した時点で測定を行えば、そこが「最初の状態」となるので、スリットを通る前に計算した存在確率とは「最初の状態」が異なるから

    読み返してみると、やっぱり相当読者を選ぶようだ。

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