• 読書メモ:松永真、デザインの話。+11

    Posted on 7月 31st, 2009 haru No comments
    松永真、デザインの話。+11
    松永真、デザインの話。+11
    • 発売元: ビー・エヌ・エヌ新社
    • 価格: ¥ 2,205
    • 発売日: 2004/09/10

    ★★★★☆

    松永真氏。
    掲載されている作品を見ると、「日常性の美学」という言葉通り、
    誰しもどこかで目にしているデザインたち。

    その道ではとても有名なのだろうが、一般の人はあんまり知らない。
    音楽における菅野よう子のようだ。

    松永氏のデザインの受賞歴は、国内外問わず華々しい。
    デザインという個性を競う業界の中においてすら、
    彼を際だたせるものは何なのだろうか。

    答えは、デザインにかける情熱と、対象をデザインする意味を考え抜く
    姿勢ではないかと思えた。
    それは、仕事に対する姿勢としても現れている。

    • つまらない約束は破るのではなく、まずサッサと果たしてしまう。
      その後に本当に自分のやりたいことを実行する。
    • 具体化したディテールを獲得して反論を実証することが最高の反発であり、
      そのことこそが、まさにデザインの意思表示だと思うのだ。
    • 誰に何を言われようと「今、自分にとって新鮮な」
      私にとって作品を作る目的が賞をいただくことでなかったからだろう。

    以下雑感。

    世の中は、デザインについて二分化していると感じる。
    意識している人は常にしているし、していない人は全くしない。
    デザイン意識があるものとないものの差が激しすぎる。

    なぜデザイナーがデザインすると、妙な形で妙な値段になるのか。
    逆に、なぜ日用品はセンスのないデザインが多いのか。
    この本を読んで、それはスポンサーの有無なのだろうと思った。

    一方で松永氏のように、日常品のデザインに対しても、
    意味を突き詰めて考え、魂を吹き込んでいる人もいるとわかった。
    日常を囲むデザインには、もっとセンスが良くなってほしい。

    などと、デザインセンスのかけらもない自分が
    しゃあしゃあと言うの図ここにあり。
    ★4つ。

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  • 読書メモ:デザイン魂 (トム・ピーターズのマニフェスト 1)

    Posted on 7月 25th, 2009 haru No comments
    トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂 (トム・ピーターズのマニフェスト 1)
    トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂 (トム・ピーターズのマニフェスト 1)
    • 発売元: ランダムハウス講談社
    • 発売日: 2005/09/10

    ★★★★☆

     ドラッガーと並び称される(という人は少なくないが)
    トム・ピーターズがデザインの重要性について熱く語る本。
    必然的に、この本自体のデザインも相当凝っている
    (一部黒地に濃い字で読みづらかったりするが)。

     「エクセレントカンパニー」の頃とは大分雰囲気が変わっている。
    といっても悪い意味ではなく、むしろその前面に押し出された
    熱いメッセージは、人に伝染し感化する力がある。

     それに「デザインにもっと気を使うべき!もっとこだわれ!」
    というメッセージはとても共感できる。
    常に心がけていたいものだ。

     ここで言われている「デザイン」とは、物理的な製品のものとは限らない。
    いわゆる「user experience」やブランドのデザインも含まれている。
    Appleは製品のデザインだけでなく、user experienceやブランドの
    デザインも含めて優れている企業だ。

     個人的には、マニュアルを読まなくても使いこなせる製品、
    あるいは読むのが苦痛ではないマニュアルに出てきて欲しい。

     以上、よいデザインがあふれる世界を祈って★4つ。

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  • 読書メモ:誰のためのデザイン?

    Posted on 3月 23rd, 2009 haru No comments
    誰のためのデザイン?—認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
    誰のためのデザイン?—認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
    • 発売元: 新曜社
    • 価格: ¥ 3,465
    • 発売日: 1990/02

    ★★★★☆

     身の回りには理不尽なデザインであふれている。

     押すのか引くのかわからないドア。どのツマミでどこの火がつくのかわからないコンロ。膨大な数のボタンがあるリモコン。機能が多いが使い方がわからない電話。こういったものに出会ったとき、ユーザーは自分のせいだとあきらめてしまいがちだ。

     しかしそうではない、使いにくいのはデザインが悪いのだと声を上げるべき、というのが著者の主張。実際問題、ちょっと改良すれば使い方をまちがえることがなくなった、という例も多いからだ。

     デザインは、見栄えだけでなく、ユーザーの使い勝手も規定する。しかしそこまできちんと考えられたデザインを持つ商品は、残念ながらそれほど多くない。まだまだ発掘されていないものは多く、大きな可能性が残されていると言える。

     そんな世の中を変えるにはどうしたらいいだろう?手始めに、身の回りでどうも使いにくい、というものがあったら、どうしたら使いやすくなるかを考えてみるのもいいかもしれない。

     頷かされる部分が多かった。★4つ。

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  • 読書メモ:アフォーダンス-新しい認知の理論

    Posted on 12月 17th, 2008 haru No comments
    アフォーダンス-新しい認知の理論 (岩波科学ライブラリー (12))
    アフォーダンス-新しい認知の理論 (岩波科学ライブラリー (12))
    • 発売元: 岩波書店
    • 価格: ¥ 1,260
    • 発売日: 1994/05
    • おすすめ度 4.5

    ★★★★☆

     流し読みでしっかり理解できていないのだが、その範囲でざっくり内容を書く。

     大体の内容は、「アフォーダンス入門」と共通である。しかし本書の方が、アフォーダンスの開祖ギブソンが、アフォーダンス理論にたどり着くまでの流れを追って書かれているため、理解しやすかった。以下ポイント。

    • 「環境や物はそれ自体が情報を含んでいて、動物はそれを見つけ出す」という考え方≠「動物が脳で映像を処理して情報を作り出す」という考え方
    • 視覚に基づく認識は、網膜に形成された像だけでは説明がつかない
       :錯覚、脳による像の補完、対象の動きによる立体の把握、網膜で像を作る動物の方が少ないということ、など
    • 自分を取り囲む様々な光の中に様々な情報が含まれている
       :対象の距離、傾き、大きさ、早さ、自分との位置、自分に到達するまでに時間、自分の体勢、移動速度、など

     もっとゆっくり読めば理解が深まった気がする。
    アフォーダンスについて知りたいなら、「アフォーダンス入門」よりもまずこちらがいいと思う。


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  • 読書メモ:アフォーダンス入門——知性はどこに生まれるか

    Posted on 11月 15th, 2008 haru No comments

    ★★★☆☆

     「地面」という単語は物質名ではない。その上に立ったり、物を支えることができる機能を持つ物体や場所を、こう称している。

     このような考え方を一歩進め、主体を「我々」ではなく「物」に置き、「物」がそういった様々な用途を持つ(アフォーダンスがある)、という考え方をするのがアフォーダンスという概念の特徴だ。この考え方のポイントは、「意味」は我々が作り出しているのではなく、物に属すると捉えていることである。我々は見つけ出すだけでいいのだ。

     私がここから連想したことがいくつかある。一つは、「アイデアのヒント」における、「アイデアはそこにたくさんあり、見つけられるのを待っている」という考え方だ。アフォーダンスの考え方に当てはめれば、我々の身の回りの全てのものは、アイデアのアフォーダンスに満ちているということになる。我々は見つけるだけでいいのだ。
    (参考:読書メモ:アイデアのヒント (うむらうす)

     もう一つは、UIは触れる人が誰でも同じ「意味」を見出せるようなものが、本来のUIなのだろうということだ。説明書を見なくても、どこをどうするのか直感的にわかる。これがUIの理想だろう。


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